ちゃいてん diary

49歳で早期退職しました。東京・高円寺の街あるき、時事ニュース、趣味のことなどをつづります。1日おきに更新。

高円寺の名物うどん屋「てんてこ」閉店へ

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ネコ派vsイヌ派、「きのこの山」派vs「たけのこの里」派など、世の中には好みが分れるライバル関係がたくさんあります。
その代表的なものと言っていいのが、うどん派vsそば派の争いでしょう。
別に争う必要はないんですが。
ぼくは、両方好きです。
ずるいですね〜。
ただ、どちらかと言えば、そばを食べることの方がずっと多い。
東京では、富士そば小諸そばゆで太郎など、そばのチェーン店があちこちにあるからです。
近年は、うどんもようやくブームになって、はなまるうどん丸亀製麺の店舗も増えてきました。
それでも手軽さの点では、そばの方にまだ分があるようです。

高円寺は「スタバのない街」として一部に知られていますが、はなまるうどん丸亀製麺もありません。
うどんを食べるなら地元の店に行くほかないのです。
素晴らしい!
高円寺の街で10年にわたって親しまれてきたのが、うどん屋「てんてこ」。

その「てんてこ」が、7月15日(水)をもって閉店してしまうとのこと。
駆けつけました。

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古い民家風のお店。
中に入ると、店の奥にダンボールや椅子が積まれていて、閉店の準備が進んでいるのがうかがえます。
ちょっぴり寂しい気持ちになりながら、日替わりセット(900円)を注文しました。
冷たい梅おろしうどんに、ちくわ天、ちりめんじゃこのご飯の組み合わせです。
うどんが茹で上がるのを、じっと待ちます。
この店はコロナが広がり始めてからテイクアウトに力を入れていて、持ち帰りを注文するお客さんも訪れていました。
カウンターには、「うんうん考えた現時点でのラインナップ」という「自粛営業期間メニュー」が置かれています。
いろいろ工夫を凝らしたのがわかりますが、閉店せざるをえなくなったようです。

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運ばれてきたうどんは、太くてコシが強い。
もちもちしていて、かみごたえ抜群です。
「なんてモチモチ感! オレは今、まさにうどんを食っている!」
孤独のグルメの井の頭五郎さんなら、きっと心の中でこう叫んでいるでしょう。
ちくわ天も揚げたてでサクサクしています。
ここがチェーン店の作り置きとは、一味違うところ。
梅が入っていてさっぱりとしていながらも、食欲を十分に満たしてくれるうどんランチでした。
閉店後は、南阿佐ヶ谷に移転してリニューアルオープンするそうです。
時期は未定とのことですが、杉並区役所の近くらしいので、用事がある時には立ち寄れますね。

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高円寺では、閉店したり移転したりする店が相次いでいます。
エスニック雑貨を売っている「チチカカ」も15日で閉店に。
庚申通り商店街にあった猫カフェ「猫縁」も、豊岡鞄の店もすでに閉じています。
バルの「GATE高円寺」も移転。
街を歩くと、「貸店舗」「テナント募集」の張り紙が急激に増えているのに気づきます。

2年ほど前に、高円寺の商店街の関係者が「衰退しつつある商店街を活性化させたい」と話しているのを聞いて驚いたことがあります。
高円寺の商店街には若者がたくさん訪れていたし、飲み屋も賑わっているように感じていたからです。
だけど、当時からネットショッピングは拡大していたし、宅飲みも広がっていたんですよね。
外に出て店で買い物したり飲んだりする客は、じわじわと減少傾向にあったのかもしれません。
そんな状況下で、コロナ禍が襲ってしまいました。
ある居酒屋のオーナーは「宣言が解除された後も、客足の戻りが弱いです」とぼやいていました。
コロナが収束する見通しはまだ立っていません。
先行きが見えなくなって、閉店を決める店が相次いでいるのでしょう。

高円寺の最大の魅力は、多くの個性的な店と、そこに集う個性的な人たちだと思っています。
個人商店が消えていくのは本当に残念。
「てんてこ」の跡地にありきたりのチェーン店が出てきたりしたら、心底がっかりしちゃいますね。
だから、これからも好きな店に足を運んで、微力ながらも街のお店を支えていきたいと思っています。